「まちを歩こう!」山口新聞東流西流2015.3.31掲載

「まちを歩こう!」

まちの魅力、それはそこに住んでいる「人」の魅力にほかならない。そこに住んでいる人が輝いていれば、そのまちも当然輝いている。商店街のおばちゃんや、おじちゃんが笑顔であいさつしてくれれば、「ああ、ここが自分の住んでいるまちだ」と実感することができるし、まちへの愛着も増してくるに違いない。

だが、現代の地方都市においては、そんな商店街の風景がなくなりつつある。いつからなんだろう。あちらこちらに大型のショッピングセンターやモールが立ち並び、大型の駐車場へみんなが車で乗り付けるようになったのは。私たちの「まち」は歩く楽しみを失ってしまったようだ。

まちを歩いていれば、いろんなものが見えてくる。楽しい発見があり、幸せを感じることが出来る。「人と人がふれあう空間」がなければ、それは「まち」ではない。

インターネットが発達して、買い物もネットでOK。わからないことは図書館へ行って専門書を探さなくても、すぐにクリック一つで分かってしまう時代になった。だからこそ「まち」には「人と人がふれあえる」ことが必要なんだ。

「人と人がふれあう」ためには「まち歩き」が楽しくなるような仕掛けが必要となる。エキマチ下関は「まちを歩こう!」をテーマとして活動を始めた。「歩いて楽しくなるまち」をもう一度みんなの手で取り戻したい。

(下関市、エキマチ下関推進協議会事務局ディレクター 西村 祐一)